トゥルシーの木(聖なるバジル、トゥルシーのお茶を愛する TulsiTulsiの店長日記)

トゥルシーさんと皆様をつなぐ、東京・参宮橋のトゥルシー専門店トゥルシトゥルシ のブログです。

気になっていること。

ときどき、インターネット上で「トゥルシーが放射能に効く」といったような内容がみられます。トゥルシーについての情報はひととおり把握しておくよう常日頃心がけておりますが、さほど取り沙汰することも無いと思っていました。
しかし最近、これは???と思うことがあって、気になっています。

 原発の事故後にまず、最初に目にした内容は、チェルノブイリのお医者様が子どもたちの治療のひとつとしてリンゴとトゥルシーを与えているというものでした。これは、トゥルシーを長期に摂取すると免疫力を上げるという科学的検証もあるし、子供のカラダを丈夫にするというアーユルヴェーダの伝承からもうなづけるものです。
 トゥルシーを飲む習慣がある人は滅多に風邪をひきませんし、ひいても短期間で治ります。スタミナが無くてすぐ疲れる体質だった私がダンスエクササイズの指導をしたり空腹で休み無く立ち仕事をしても平気になったのは、トゥルシーを何年も愛飲しているお蔭だと感謝しています。これは私自身、実感していることです。
 また、トゥルシーが電気を帯びていて、他の植物にない程多くのオゾンを発生している(結果として周囲のマイナスイオンがリラックス効果を生む)ということで、トゥルシーの植樹を推進なさっている方もいらっしゃいます。現在トゥルシーがインド全土に広まっているのも、そもそも古代ヒンドゥーの修行者がトゥルシーの浄化/治癒力を知って、各家庭に広める運動をしたのだそうです。これについては、まず異論を持つ方はいないでしょう。

 ところが、原発のある地域で、トゥルシーの植樹を推進する為に「トゥルシーの効能」として「放射能、水銀汚染などの浄化」が挙げられているのを見かけました。アーユルヴェーダに詳しい出版社のブログなので、最初は「ほー、そういうこともあるのかな。」と、思っただけでした。コリアンダーなどにも重金属を排出する作用があるとか、で、とにかくそういうことも、あるかもしれません。
 ただ、原発の地域でトゥルシーを植えることと摂取することを同時に広めるには、注意が必要だと思います。

 震災直後に「ヒマワリを植えると土壌の放射能汚染を除去する」という部分が取り沙汰され盛り上がった後「枯れたヒマワリに高濃度に蓄積された放射能の処分が課題である」として収斂した記憶があります。ヒマワリと同様のことは、トゥルシーに限っては起こらないのでしょうか?家庭で自家栽培したトゥルシーを摂取して重金属が排出される効果があるのでしょうか?

 放射能の体内被ばく、特に成長期の子どもたちについての影響は、ほんとうに心配で、とても繊細で深刻な問題だと思っています。それゆえ、トゥルシーが助けになれば本当に嬉しいことです。しかし、どんなにトゥルシーが素晴らしい可能性を秘めた植物だとしも、実際の個々人の体験とは、全く別のことです。冷静に判断していろいろ試してみなければわからないのです。盲信することは危険だと思います。
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